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Dr.コラム

生活習慣病について➁

前回の続きから、、、。

生活習慣病とは,「健康的と言えない生活習慣」が大きく関係する病気のことですが,食習慣,運動習慣,お酒やタバコなどの嗜好品の摂り方,休養や睡眠の取り方などが上手くないと発症しやすく,その程度や進行具合も悪くなる病気を指します.高血圧症,脂質異常症(いわゆる高脂血症),2型糖尿病がその代表ですが,他にも慢性腎臓病(CKD),高尿酸血症/痛風,肥満症/メタボリックシンドローム,脂肪肝/非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)/非アルコール性肝炎(NASH),アルコール性肝炎,慢性閉塞性肺疾患(COPD,肺気腫や慢性気管支炎),肺がん,大腸がん,歯周病など,様々な病気が該当します.

脳卒中や心筋梗塞の温床になる動脈硬化に大きく関わるのは,中でも特に高血圧症,脂質異常症,2型糖尿病,肥満症/メタボリックシンドロームです.もしかして,これらの病気になるのは仕方がないと思っている方,きっといるでしょう.「高血圧の家系だし,ある程度高めでも調子が良いから大丈夫.私は低いと逆に具体が悪い」とか,「糖尿病家系だからいくら気をつけたって血糖が高くなるのは仕方ないし,食べたい物を我慢するのはストレスで逆に病気になる」とか言っている方,いませんか?いるはずです.というか,います.

確かに,遺伝的な要素は「何かの病気になりやすい体質」として,生活習慣病の発症の基盤となります.習慣如何に寄らずとも加齢によって代謝が衰えていく中で,持って生まれた体質の上手くない部分が顕在化していく,それは自然なことですからね.しかし,生活習慣が上手くないと尚更良くないのは事実です.生活習慣病というのは,体質的にどうこうという人でも生活習慣次第で発病を予防でき,病状を良くできます.持って生まれた体質はどうにもできないけれど,生活習慣はどうにかできます.消えない後遺症を持って初めて血圧に気をつけるようになったとか,心臓が衰えて具合が悪く食べたいものも食べれないので皮肉にも糖尿の値が良くなりました,という患者さん,もし皆さんの周りにいなくとも,巷にはたくさんいます.

脳卒中や心筋梗塞にかかる危険性を背負っていることに気づいていますか?というのは,高血圧症,脂質異常症,2型糖尿病,肥満症に気づいていますか?ということです.先の3つは,普段どこかで血圧を測ったり,健診を受けたりしないと気づかないでしょう.きちんと健診受けていますか?健診を受けていない人は,是非毎年受けることをお勧めします.肥満症については,自分で気づいていても問題視していないかもしれませんね.BMIという指標があるので,計算してみてください.BMI=[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]です.いくつが理想的というのは一概には言えませんが,25を超えたら肥満で,持病が多くなること,不健康であることは確実です.

そして,脳卒中や心筋梗塞発症の危険性は最大限減らせていますか?それはつまり,受けている治療によって,血圧や血糖値がその危険性を減らすに十分な治療目標値を達成できていますか?ということです.治療目標値は,何十年間の世界中の経験から蓄積された医学的データによって見出された,十分に妥当性のある値がガイドラインに示されています.きちんとした医者なら,それを指針に治療をしてくれるはずですが,生活習慣病の治療には,当然ながら生活習慣の改善,食事内容や運動習慣の改善が必要です.寧ろそれが先.それが基本.ガイドラインもそう言っています.薬以前に,基盤になる生活習慣改善の取り組みがなければ,十分な治療は達成できません.

今後,生活習慣病なのかどうか,治療は十分かどうか,どのように判断されるのか.どのような生活習慣が良くないのか,どのように改善したらいいのか.少しずつお話ししていきたいと思います.

甲斐リハビリテーションクリニック 副院長 一瀬佑太

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