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Dr.コラム

パーキンソン病とは

パーキンソン病は、手足が振るえるという症状が出る代表的な病気、と考えられていますが、実際に患者さん達が日常生活で困ることが多いのは、すべての動作が遅く、緩慢になってしまうことです。病気になる前は普通に出来ていたことが、病気を発症してからは身体を思うように動かせず、倍以上の時間がかかったり、正確に行えなくなってしまったりするのです。

何故このようなことになるのでしょう?

手足が麻痺してしまい、動かせなくなる病気の代表は脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)です。これらは血管が破れて頭蓋内で出血を起こして脳細胞が障害されたり、血管が詰まり血流が途絶えてしまい、脳細胞が死んでしまうために、障害されてしまった脳の部分に対応する筋肉が動かせなくなり、麻痺症状として身体に表れる病気です。

パーキンソン病は麻痺が起こるわけではなく手足も動かせるのですが、身体の器用さや柔軟性が低下してしまい、身体を起こして歩いたり、何かの作業をしたりするに時間がかかるようになってしまうのです。

また、動作面での症状ばかりではなく、便秘に悩まされたり、睡眠障害を伴ったり、進行してくると認知症を伴うこともあります。一方で、これらの症状が全て出現するわけではなく、患者さん個人によって大きく差が見られるのも特徴です。次のページでは運動症状について詳しく触れていきたいと思います。

甲斐リハビリテーションクリニック 院長 三輪道然

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